排尿 障害排尿障害とは文字通り排尿に関する障害ではありますが、その障害も様々な症状があります。
その症状には
(1)排尿後、まだ尿が残っている感じがする(残尿感)
(2)トイレが近い(頻尿)
(3)尿が途中で途切れる(尿線途絶)
(4)急に、尿意をもよおし、もれそうで我慢できない(尿意切迫感)
(5)尿の勢いが弱い(尿勢低下)
(6)おなかに力を入れないと尿が出ない(腹圧排尿)
(7)夜中に何度もトイレに起きる(夜間頻尿)
等があります。
これらの症状や原因も様々な要因があることが報告されています。
尿は体の背中の方にある腎臓で作られます。
腎臓は,左右に一個ずつあり,両方の腎臓で1日に約1リットルから1.5リットルの尿が作られます。
腎臓で作られた尿は,尿管という管を通って下腹部にある膀胱にたまり排泄されます。
この排尿が頻繁に起きることがあります。
その頻度は種々の要因で変化をしますが、通常の生活では一日のうち、5回〜7回、夜寝ているときにはゼロ回〜1,2回が正常であり、これらの回数や障害となるような感覚が生じたときに排尿障害となります。
また男の症状や原因、女の症状や原因と性別で固有の排尿障害があり、その原因も様々なものがあります。
男では前立腺肥大症が男の固有の排尿障害としてあり女では腹圧性尿失禁が特に女性に多い排尿障害として報告されています。
最近では男女共に過活動膀胱による排尿障害が多く報告され脳梗塞や脳卒中などの重大な病気が隠れている神経のトラブルが原因で症状がでることもありますので症状を軽く見ることなくまずは病院に出かけ、医師に相談することが必要と想います。
排尿障害には老化の要因も見逃せないものがありますが老化の為だと軽く考えずまずは医師に相談、行動を起こすことが排尿障害における様々な障害を排除する最良の治療だと想います。
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排尿痛
排尿痛とは、文字から見てもお分かりのように、オシッコをする時に伴う痛みのことです。
排尿痛には、一般的に尿の出始めに尿道に痛みがある場合と、尿の終わり頃に下腹部痛や尿道のしみるような痛みがある場合とがあり、前者の場合は尿道炎の可能性が、後者の場合は膀胱炎が疑われます。
痛みの内容により、それぞれに医学的名称がついています。
網羅してみますと、
@おしっこが出るときの痛み(排尿痛)
A出始めの痛み(初期排尿痛)
B出始めから終わるまでの痛み(全期排尿痛)
C終わりの痛み(終末時排尿痛)
D突然の激しい痛み(せん痛発作)
E背中から腰にかけての痛み(腎せん痛)
F横腹から下腹部への痛み(尿管せん痛)
G背中から腰にかけての痛み(腎部痛)
こうなります。
排尿痛で、代表的な病名は、
@膀胱炎
A出血性膀胱炎
B間質性膀胱炎
C前立腺炎
D尿道炎
となっていて、いずれも排尿時に痛みまたは不快感があります。
主な原因として、感染症や結石が挙げられます。
感染症の場合は、一般的に尿路のどこかに感染がある場合に起こります。
その原因として
@尿路感染症 (特に淋疾やクラミディアによる膀胱炎または尿道炎)
A女性の場合は間質性膀胱炎
Bカンジダによる皮膚炎や膣炎
C接触性皮膚炎や外陰炎
Dライター症候群
などが挙げられるようです。
結石の場合は、尿路結石症などが挙げられます。
尿路結石症とは、腎臓結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石の総称のことで、膀胱内に結石があると排尿時の痛みや血尿などがみられます。
しかし、患者の年齢や性別、および症状の現れ方(性状、経過、悪化要因、緩和要因、随伴症状など)によっては、異なる原因が考えられることもあります。
排尿痛だけが単独で起きているのか、他の病気と関連があるのかは、素人判断は危険ですから、泌尿器科の専門医に相談しましょう。
治療法としては、抗生物質から手術(前立腺肥大が続く場合)までさまざまで、尿路感染症が確認されたら抗生物が処方されます。
必要な場合には痛み止めが投与されます。
排尿困難
排尿困難とは尿が出にくい症状のことで、一般的にそう呼んでいます。
オシッコがしたくなってトイレに行ったとき、普通の正常な人では、、直ちにオシッコが出始めて、勢いよく途絶えることなく、通常は30秒以内くらいの短時間にオシッコは終了します。
この一連のオシッコをする円滑な動作に障害が出てくることを排尿困難と言い、オシッコ開始まで時間を要し、オシッコをし終わるまでに時間がかかる状態を指します。
別な言い方をすれば、力を入れないと尿が出ない、尿が出るまでに時間がかかる、尿のでかたに勢いがない、尿が出終わるまでに時間がかかる、といった症状を指します。
排尿困難、尿線異常の原因としては、尿道・膀胱や前立腺に起因する疾患、排尿に関する神経支配の障害に大別されます。
まず、尿道・膀胱や前立腺に起因する疾患ですが、特徴は以下のような症状です。
@前立腺肥大症→50才以上の老人男性の排尿困難では、この症状が一番多く見受けられるようです。
オシッコにに勢いがない、夜尿に何回か起きるようになったといわれる方は、肥大症を疑ってみることが必要です。
A前立腺炎→これは若い年代からも見られるようです。
前立腺炎には急性と慢性があり、急性前立腺炎では、突然会陰部痛、排尿痛、悪寒、発熱、頻尿から尿閉に至ることがあり、慢性前立腺炎では、比較的長く続く会陰部痛、残尿感、頻尿などの症状があります。
B前立腺ガン→近年日本の男性にも増加してます。
老人男性の方や、排尿困難の方、排尿障害の方は、前立腺ガンの検診などによる早期発見が必要です。
C子宮筋腫→女性が排尿困難となった場合に、まず考えなければいけない病気の一つです。
泌尿器科で、内診・超音波などで診断されることがありまり、治療は婦人科の手術によります。
次に、排尿に関する神経支配の障害に起因する疾患ですが、神経因性膀胱というのがあります。
通常、オシッコは無意識にしていますが、このオシッコを支配する自律神経があり、骨盤自律神経回路の障害によって起こる排尿異常です。
骨盤自律神経が支配している箇所は、膀胱、直腸、性器です。
陰部神経が支配している箇所は、尿道、肛門、性器それぞれの括約筋です。
そして、それらの神経に障害が発生すると、患者さんは排尿の異常とともに、排便の異常、性機能障害などを伴います。